Paper Princess に贈る言葉

2019.07.10 Wednesday 13:24
0

     

    みなさん、こんにちは。

     

    もう15年ぐらい前のことになると思うけど

    私はあるカナダ人の友達から

    「Paper Bag Princess」という本をもらったことがある。

     

    それは手の平サイズの、とても小さな絵本だった。

     

    表紙には、

    ボロボロの紙袋から

    顔と手足だけ出した

    なんともみすぼらしい格好で

     

    おまけに

    髪はチリチリでボサボサ、

    顔は泥まみれに汚れている

     

    でもその表情だけは

    とても誇らしげで

    凛々しい表情の女の子が描かれている。

     

     

    以前にも私はこの話について

    ブログで書いたことがあるけれど

    なぜかふとまた、今日この話を思い出し

    またこれについて書いてみたいと思ったので

    よかったら読んでみて下さい。

     

     

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     

     

    Once upon a time ・・・

    ある国に、とても立派な王様がいました。

     

    その王様には年頃の娘がおり

    彼女はとても大切に育てられました。

     

    ある日、王様は

     

    「将来おまえのプリンスになるお方が

     ドラゴンにとらえられ、森を越えた高い塔の中に

     閉じ込められている。

     今から旅に出て、プリンスを助け出しなさい。

     そうすれば、おまえは真のプリンセスになれるはすだ。」

    と言いました。

     

    娘は王様の言う通り、早速、旅支度をして

    プリンスを救う旅に出かけました。

     

    森の中は想像以上に暗くて深く

    そえゆえ道に迷ったり

    ケガをしたり

    怖い獣に出会ったりしながらも

     

    ようやく森を出て、

    王子の閉じ込められている

    塔まで辿りつきました。

     

    するとドラゴンが表われ

    火を噴きながら彼女を襲ってきました。

     

    しかし彼女はひるまず勇気を出して

    ドラゴンと戦いました。

     

    その間に、髪は火でチリチリとなり

    身にまとっていた服も、焼け焦げて

    すっかりボロボロになってしまいました。

     

    そこで傍に落ちていた紙袋に穴を開け

    それをすっぽり上からかぶって

    高い塔によじ登り

    最後は無事に王子を救い出すことができました。

     

    しかし王子はその娘の姿を見て

     

    「おまえのようなボロボロで汚い娘は

     私の王女にはふさわしくない。」

    と言いました。

     

    さてその後、彼女はどうしたかというと・・・

     

     

     

    最後まで頭に載せていた

    プリンセスのシンボルである冠を

    ポイッと王子の目の前に投げ捨てて

     

    その後、くるっと彼に背を向けて

    軽やかにスキップしながら

    森の中に消えていきました。

     

     

     

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     

     

    私はこの話が大好きである。

     

    いろんな読み取り方ができると思うけれど

    私はこの物語から

    自己を確立するまでのプロセス(個性化の道程)

    が描かれているのではないだろうかと思う。

     

     

    それはなぜかというと

    王様という集合的無意識

    (ユングの言葉で太古の昔から現在に至るまで、

     また世界中の人々が共有する意識)

    からすると

     

    王様とは

    支配・権力・名誉・伝統・モラル・法律

    規則・孤独 などが共通するイメージではないだろうか。

     

    だとすると

    その娘が真のプリンセスになるためには

     

    服従心が強く

    権力・名誉・伝統・規則を守り

    国(世間や社会)と家と夫とこどもに生涯を捧げることで

    万人から王女と認められるようにならなければならない

    ということになる。

     

    しかし自分になる旅は

    それらの枠踏みを壊しながら

    自分独自の道を進んでいかねばならない。

     

    ということは

    誰かによって敷かれたレールの上を

    言われたままに歩いていくのではなく

     

    何もないところに

    自分の道を切り開いていくしかないのである。

     

    それゆえ

    自己を確立する過程においては

     

    時に誰しも道に迷い

    失敗や過ちを犯し手自分を見失い

    自分のこころに住む

    悪魔にそそのかされたりするようなこともある。

     

     

    されど

    だからといってその道が間違っているとはいえない。

     

    人は誰しも

    経験からしか真の学びはないゆえ

    時にそのような経験を通してしか

    本当の自分がなにものであるかということが

    わからないときもある。

     

    また実際にそのような経験をしないと

    本来、人間とは愚かで不完全な生きものである

    ということも忘れてしまう。

     

     

    それがこの物語に出てくる王子である。

     

     

    彼は与えられたものが多すぎる中で

    育ってきているため

    本当の自分について何も知らない。

     

    それどころか

    周囲のものが彼に期待し

    特別扱いしてきたため

     

    「人は自分を特別に扱うべきである

     なぜなら自分は特別なのだから」

    と思い込んでしまっている

     

    しかしそれゆえ

    自らを孤独の塔の中に閉じ込め

    またそれがいかに不自由な牢獄であるか

    ということさえ気づいていない。

     

    もっともそれは

    自分の人生は他者がよくするものと思い込んでいる

    王子にとっては無理からぬ話である。

     

     

    いずれにしても彼は

    ドラゴンと戦ったことがない。

     

    それゆえ

    こころは未熟なまま成長できず

    小さなこどものような万能感をもっている。

     

    しかしながら

    彼女のように、ドラゴンと戦った経験が

    あるものであれば

     

    そのような万能感がいかに自らを

    孤独の淵に追いやることになるかということを

    知っている。

     

    なぜならドラゴンとは

    己というものを知らしめさせるために

    現われるものだからである。

     

     

     

    それゆえ人はドラゴンと戦うことにより

    自分自身のこころの弱さ、

     

    それは傲慢、嫉妬、羨望、強欲、臆病、我儘 etc・・・

    などを思い知ることになる。

     

     

     

    しかしながら

    その戦いを通して

    人は自分という根をこころに張りめぐらせ

     

    またその時に感じた痛みは

    やがて他者の痛みを共感する力となる。

     

     

    そしていかにこの力が大切であるか

    ということが理解できるようになると

     

    今まで社会を生き抜くために

    必要と感じていた武器やツール、

     

    たとえばそれは お金、学歴、地位や名声、美しい容貌 etc・・・

    は大して必要ではないということがわかってくる。

     

    そうすると武装解除したこころの状態になる。

     

    それによってこころの扉が開き

    本当の自分に触れてもらうことができる。

     

    またそれは同時に

    その相手のこころの扉も開かれる

    ということである。

     

     

    するとそれまで漠然と怖れを感じていた

    たった一人で社会(森の中)の中を生き抜いて

    いかねばならないという思いから

     

    人がみなひとりであるのは事実だけれど

    繋がることによって、やがて絆を育むことができる

    ということが、だんだんわかってくる。

     

     

    その感覚は

     

    I am OK

    You are OK

    We are not the same

    but we are one

     

    自分と、自分を取り巻く全ての人を

    そのまま受け入れることができるようになる。

     

    それが

    自分は他者と違っていい

    という真の意味での自己肯定感となる。

     

     

    これが自己を確立していくためのプロセス、

     

    そして

    これは私の勝手な解釈に過ぎないけれど

     

    このようにこの物語を解釈すると

    最後に彼女が

    軽やかにスキップしながら森の中(社会)の中に消えていく姿に

    拍手を送りたくなるのである。

     

     

     

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     

     

    いすれにしても

    こころの武装を(完璧であろうとすること)解除すると

     

    今まで見えなかったものが見えてくる

     

     

    それがなんであるかは

    恐らくいくら頭で考えてもわからないと思うけれど

     

    見たいと思うのであれば

    今こそドラゴンと戦う覚悟が必要だと思う。

     

     

    いずれにしても

     

    最悪の時こそ、チャンスである。

     

    そう言う意味では

    私達日本人全員が、今そのチャンスを

    目の前にしている時ではないかと思う。

     

     

    でもそのチャンスを逃すと

    自分の人生であるにもかかわらず

     

    どんなことも社会や他人のせいにして

    不平不満ばかりの一生を送ることになるやもしれない。

     

     

    またそうなれば

     

    たとえ今、自分にとって本当に大切なものが

    目の前にあったとしても

    残念ながらそれは見えないゆえ

    手にすることもできない。

     

     

     

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     

    ちなみに

    大昔から語り継がれてきた童話は

    大人が子どものために、なにがし大切なメッセージを

    込めたものであると思う。

     

    それをどう読み取るかは人それぞれですが

     

    少なくとも私は

    この話に出てくる登場人物は

    全てどの人の中にもある人格が

    シンボライズされたものだと思っている。

     

    そう考えた時

    今の世の中は、

    ペーパープリンセスになることを

    怖れ、あきらめ、抑圧している人が

    とても多いように思う。

     

    確かにその過程で失敗したとき

    裁かれ

    壊され

    そして排除されてしまうような動きもある。

     

     

    されど LET IT  BE

     

    あるがままに

     

    最善を尽くして

     

    自分らしく生きていこう。

     

     

    では今日の最後に

    苦しい時に勇気をもらえる曲、

    Let it be の和訳付の動画をご紹介して終わります。

     

    下をクリックしてenjoy!

     

     

     

    https://www.youtube.com/watch?v=GKes8CXhbNQ

     

     

    しかしこの曲聴くと、なぜかいつも涙がじわ〜っと出て来るなあ・・・

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    *蓮の花がにっこり講座のお知らせとご案内

     

     

    ・この講座は毎月第一週目の木曜日に当ルームにて開催します。

     

    ・時間は13時から14:30まで

     

    ・定員は1回の講座につき5名様まで

     

    ・参加費用はお一人様3500円

     

    ・次回の講座は 8月8日(木)13時から です。

     

    ・毎回は、楽しくマインドフルネスについての

     理解を深め、ともに体験し、

     参加者全員がにっこりとほほ笑んで

     終わることができるような講座にしたいと思います。

     

     

    *マインドフルネストレーナー(MCF認定)

     ご希望の方は

     

    1)・マインドフルネス体験講座(ゲスト講師の時間は省く)

      ・マインドフルネスパーソナルコース

      ・「蓮の花にっこり講座」

      などを受けていただいた受講時間が全部で48時間あること

      

      ちなみに4月29日のマインドフルネス体験講座に参加された方は

      私のレクチャーは2時間でした(ゲスト講師の時間は省く)ので、

      それが受講時間となります。

     

    2)またその間に、

      それぞれマインドフルネスを日々実践することによって

      

      ・咀嚼瞑想

      ・呼吸法

      ・ボディスキャン

      ・マインドフルネスヨガ

      ・静座瞑想

      ・歩行瞑想

      

      など6つの瞑想法を身につけ、それらを人に教えることができる

      ようになるまで練習します。

     

    3)48時間分、受講したら

      マインドフルネスを実践してきたことによって

      自分がどのように変化し成長したかについての

      レポートを作成し、提出していただきます。

     

    4)マインドフルネス体験講座や蓮の花にっこり講座

      などで、実際にレクチャーしていただきます。

     

    ご希望の方は、受講時間カードをお渡ししますので

    いつでもお申込み下さい。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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