最近お問い合わせが多い症例 その1 私は強迫性神経障害?
2013.06.26 Wednesday 11:25
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安全を過度に求めることによって
日常生活に困難をきたしてしまう場合があります。
病院などで「強迫性神経障害」などという
障害名をつけられた人などに
よくこの傾向が見られますが、
たとえば
外出時に何度もガスの元栓を確認しないと
気が済まない。
手洗いを何度もしないと時が済まない。
あるいは
自分が決めた順番ややり方通りにしないと
何かよくないことが起きるようで
とても不安になる。 etc...。
これらはその人の不安を軽減するための
反復行動といえますが、
やがてそのことに時間をとられることが
不快でストレスとなったり
自己嫌悪となったり
それらがもとでうつ的な気分に見舞われたり
するようになったりします。
私が見出した
そのような症状を訴える人達のある共通点は
どの人も非常に完璧主義であるということです。
ゆえに
ある特定な世界では
非常に評価などが高かったりします。
また実際に努力家の人が多いです。
ではなぜそのようなタイプの人に
生き辛さが生じてくるのかというと
完璧であるために
規範に依存し過ぎて
全てその物差しで測り
またそのようにものごとを受け取るため
対人関係に融通性やなめらかさがもてません。
またそのように自分が価値をおく規範や
いわゆるマイルールから外れる対象は
許せず、支配しようとします。
ゆえに他者に対する寛容度は非常に狭く
従って自分自身もその枠内に閉じ込められる
ことになります。
そのことによってさらに完璧であることに
頑固になり
臨機応変に対応することができなくなるため
変化を受け止めることが難しくなります。
しかしながら
私達人間の顕著な特徴は
決して完璧ではないということですから
どこかで大きな矛盾が生じます。
たとえば
非常に衛生観念に神経質であるにもかかわらず
ものが捨てられなくて
自分の居場所がどんどん乱雑になるとか
または
良心や道徳、あるいは法律などに
過度にこだわるくせに
自分の目的の為であれば
どんな非人間的な手段を使ってでも
遂行しようとするなど
自分自身の内部が
良い自分と悪い自分にスプリット(分裂)
されてしまいます。
つまり自分自身を統合的に
受け止めることができないゆえ
他者のこともそれと同じようにとらえます。
ですから他者が99個その人にとって
よいことをしたとしても
ある一つがその人のルールに反した場合
その人は敵となるか
あるいは信頼できない人となりうる可能性も
あります。
ではその原因はなんであるかということですが
それは人それぞれ違うと思います。
しかし相談者の話をうかがうと
あるひとつの共通点に気づかされます。
それは親が非常に真面目で躾が厳しく
またどちらかというと神経質だったりします。
ゆえに
ほとんどの相談者は
真面目で頑張り屋さんだったりします。
そしてそれゆえ
全ての行動を義務化する傾向にあり
何もしていない状態をただのんびり
リラックスするということが
なかなかできません。
またものごとを計画通りに進めないと
気が済まないところがあり
計画通りにいかないときは
非常に強いストレスを感じます。
それゆえ
体のどこかがそのストレスを表現し
慢性的に原因不明の不定愁訴があったりします。
私が思うに
このような状態にある人は
かつて厳しい親による秩序に基づいて
支配的な関係性を余儀なくされて
育ってきているため
同じように自分も自分の秩序に基づいて
他者を支配したいという欲求が
その人を生き辛くさせている
もっとも根本的な原因ではないかということです。
それによって
あたかも「外から思考がやってくる」という
とらえかたが根付いてしまっています。
ゆえに
自分に起きている問題や症状も
まさか自分の中に起因しているものである
などとは思っていない人が多いです。
しかし
これは薬が解決するものではなく
また周りが変わることで解決するものでも
ありません。
解決するとしたら
自分の中にある生き辛さを
まずは自分が素直に話すこと
そしてその自分を受け入れていくことでは
ないかと思います。
本来自分を癒し治す力は
自分自身の中にあるのですから。
こどもの森 「ネイチャーガイドと一緒に森へ行こう」の参加者